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会社を立ち上げたばかり、あるいはこれから開業する。仕事で車を使うのは決まっているので、高速代は最初から事業用のカードで払いたい。けれど、決算書も確定申告の実績もないうちに作れるのか、いつ申し込めばよいのかがわからない。創業期にはそんな悩みがよくあります。
結論からいうと、クレジット機能のない協同組合型の法人ETCカードなら、法人登記の完了後、個人事業主は開業届を出した直後から申し込めます。さらに、関東通信事業協同組合のKTK ETCカードは2か月以内に開業・起業する予定の方を、高速情報協同組合は1か月以内に開業・起業する予定の方を、申込フォームの区分に含めています。
この記事では、創業準備から開業後までを4つの段階に分け、それぞれの段階でどのカードに申し込めるのか、創業期ならではの注意点とあわせて整理します。
創業の段階別に申し込めるカード
協同組合型の3組合について、各段階で申し込めるかを公式サイトの記載から整理しました(2026年9月時点の各公式サイト記載の内容)。
| 段階 | 高速情報協同組合 | ETC協同組合 | KTK ETCカード |
|---|---|---|---|
| 1. 開業・登記の前 | 1か月以内に開業・起業予定なら申込フォームで選べる | 申込は法人・個人事業者に限る | 2か月以内に開業・起業予定なら対象 |
| 2. 法人登記の完了後 | 申し込める | 申し込める | 申し込める |
| 3. 開業届の提出後(確定申告前) | 開業届で申し込める | 開業届や契約書類の写しで申し込める | 開業間もない事業主も対象 |
| 4. 開業届も出していない | 一度電話で相談 | 公式サイトに記載がありません | 2か月以内に開業予定なら対象 |
どの組合も、申し込みに決算書は求めていません。創業期に必要になるのは、法人なら登記の証明、個人事業主なら開業の証明です。
段階1:開業・登記の前
ETC協同組合は、申込対象を法人もしくは個人事業者に限っており、開業前の申し込みについての記載はありません。登記や開業届を済ませてから申し込みましょう。高速情報協同組合も申込対象を法人・個人事業主としていますが、資料請求の申込フォームには「1ヶ月以内に開業・起業予定」という区分があり、「会社員・アルバイト・無職の方は組合加入できません」と添えられています。
関東通信事業協同組合のKTK ETCカードは、開業間もない会社や個人事業主でも申し込めると案内しており、問い合わせフォームの事業主体に「2か月以内に開業・起業予定」という選択肢があります。高速情報協同組合より1か月早い段階から動けるため、開業日と同時に使い始めたい場合の候補になります。
段階2:法人登記の完了後
法人は、登記が完了して履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を取れるようになれば申し込めます。高速情報協同組合は「新会社でも作れる!」と案内しています。設立直後の法人の申し込みの流れは新設法人のETCカードで詳しく解説しています。
段階3:開業届の提出後
個人事業主は、通常は確定申告書で事業を証明しますが、開業直後はまだ申告していません。この場合の扱いは組合ごとに次のとおりです。
- 高速情報協同組合:「開業届を出しているのであればそちらの写しで大丈夫です」
- ETC協同組合:「事業確認物として開業届や契約書類の写しなどで申請が可能です」
個人事業主の書類の詳細は個人事業主のETCカードで解説しています。申し込みのルートと手順は個人事業主のETCカードの作り方で、クレジット審査なしで作れる2種類の比較は個人事業主がクレジット審査なしで作れるETCカード2種類で解説しています。
段階4:開業届も出していない
高速情報協同組合は「開業届がない場合は一度お電話ください」としています。書類がそろわない場合に代わりの書類で対応できるものもあると案内しているため、まず電話で相談するのが近道です。
創業期に確認しておきたい3つのこと
1. 個人名義の車で使えるか
創業期は、創業前から持っていた個人名義の車を事業に使うことがよくあります。協同組合型の法人ETCカードは、カードを車に固定しないため、この点で困ることはほとんどありません。
- 高速情報協同組合:「名義に関係なくどのお車でも利用可能」
- ETC協同組合:「レンタカー・カーシェアリング等限定なし」
- KTK ETCカード:従業員の個人名義の車両でも法人カードとして発行・利用できる
これに対してETCコーポレートカードは、車検証の使用者名義が契約者と同じ車でしか登録できません。個人名義の車を法人で使う場合は対象外になります。2つのカードの違いは法人ETCカードとETCコーポレートカードの違いで解説しています。
2. 最初に必要なお金
協同組合型は、申し込み時に出資金を預けます。出資金は費用ではなく、脱退時に返金される預け金です。
| 組合 | 最初に必要なお金(1枚の場合) |
|---|---|
| 高速情報協同組合 | 出資金10,000円+カード発行手数料550円 |
| ETC協同組合 | 出資金10,000円+カード発行手数料880円 |
| KTK ETCカード | 出資金1口10,000円+賦課金(組合の会費にあたる費用)+保証金(原則。金額は公式サイトに記載がありません) |
ETCコーポレートカードをNEXCOに直接申し込む場合は、支払いの保証として最低10万円が必要です。創業期の手元資金を考えると、まずは協同組合型で始め、利用額が増えてから切り替えを検討するのが現実的です。
3. 走行料金にかかる手数料
高速情報協同組合とETC協同組合は、毎月の走行料金に対して8%の事務手数料がかかります。創業期は高速の利用額が読みにくいため、手数料を含めた総額で見ておくと予算を立てやすくなります。4枚の費用の比較は法人ETCカードおすすめ4選にまとめています。
段階ごとのおすすめ
開業前や開業直後から使い始めたい場合は、2か月以内に開業・起業する予定の方も対象にしているKTK ETCカードが候補です。発行までは申し込みから約3週間なので、開業日から逆算して問い合わせておきましょう。
登記や開業届を済ませたあとなら、開業届の写しでも申し込めて「新会社でも作れる!」と案内している高速情報協同組合が使いやすいでしょう。事業地区は沖縄県を除く全国46都道府県です。
よくある質問
創業直後でも法人クレジットカードのETCカードは作れますか?
法人クレジットカードのETCカードは、本カードの審査に通ることが前提です。審査の基準はカード会社ごとに異なります。審査に不安がある場合は、クレジット機能のない協同組合型を選ぶと、本カードの審査を経ずに申し込めます。
個人でETCカードを作って事業に使ってもよいですか?
使えますが、私用の走行と事業の走行が同じ明細に混ざるため、経費の仕分けに手間がかかります。クレジットカードを持たない場合は、デポジット(保証金)を預けて作るETCパーソナルカードもあります。デポジットは平均利用月額の4倍で、年会費はカード1枚あたり1,257円です。法人でも申し込めます。ETCパーソナルカードの申し込み条件は法人ETCカードの審査に落ちたときの次の申込先で解説しています。
法人を設立したら、個人事業主のときのカードはどうなりますか?
個人事業主から法人に切り替えると、契約者が変わります。組合の名義の変更や新たな申し込みが必要かは、公式サイトに記載がないため、加入している組合に確認してください。高速情報協同組合とETC協同組合は、組合員向けに「届出事項変更届」の書式を用意しています。
まとめ
- 協同組合型の法人ETCカードは、決算書なしで申し込めます
- 法人は登記の完了後、個人事業主は開業届の提出後から申し込めます
- 開業前なら、KTK ETCカードは2か月以内、高速情報協同組合は1か月以内に開業・起業する予定の方も申込フォームで選べます
- 協同組合型は個人名義の車でも使えるため、創業前から持っている車で困りません
- 最初に必要なお金は出資金1万円と発行手数料が中心です。ETCコーポレートカードは利用額が増えてから検討しましょう
本記事の内容は2026年9月時点で各発行元の公式サイトに記載されている情報をもとにしています。申込条件や費用は変更される場合がありますので、申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
