社用車のETCカード管理|台帳の作り方と、毎月・毎年・紛失時にやること

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社用車のETCカードは、作ったあとの管理で差が出ます。カードが何枚になったか、どの車に入っているか、毎月の明細に私用の走行が混ざっていないか、更新の期限はいつか。担当者の記憶に頼っていると、紛失や期限切れに気付くのが遅れ、気付いたときには手続きがまとめて押し寄せます。

結論からいうと、社用車のETCカード管理は「台帳を1つ作り、毎月・毎年・起きたときの3つの時期に分けて仕事を決める」と回ります。何をいつやるかは、使っているカードの種類によって違います。協同組合型の法人ETCカードは組合への届け出が中心で、ETCコーポレートカードは更新や交換の期限管理が加わります。

この記事では、管理台帳に書く項目、毎月・毎年・急な場面でやることをカードの種類ごとに整理し、管理の手間を減らすカードの選び方を解説します。

目次

管理台帳に書く項目

まず、カード1枚につき1行の台帳を作ります。次の項目があれば、毎月の確認から紛失時の届け出まで、台帳を見るだけで進められます。

項目使う場面
カード番号の下4桁と発行元明細との突き合わせ、紛失時の届け出
割り当て先(車両番号か、運転する社員)明細の振り分け、私用の確認
保管場所と管理者貸し出し、紛失に気付くまでの時間を短くする
券面の有効期限・交換期限更新や交換の手続き
車載器管理番号(19桁)ETCマイレージやETC利用照会サービスの登録、車を入れ替えたときの確認
ETCマイレージのIDと登録メールアドレス(自社で登録している場合)ポイントの交換、担当者の交代
届け出先の連絡先と様式の場所紛失・破損・住所変更などの届け出

カードを車に割り当てるか社員に割り当てるかで、台帳の「割り当て先」の書き方が変わります。どちらにするかの考え方は法人ETCカードは複数枚作れるで解説しています。1枚を複数の車や社員で共用する場合は、貸し出しの記録も台帳とあわせて残します。共用のルールは法人ETCカードの使い回しはできる?で整理しています。

毎月やること

1. 請求書と明細を受け取る

請求の時期と払い方は、カードの種類で違います(2026年10月時点の各公式サイト記載の内容)。

カード請求と支払い明細の確認方法
高速情報協同組合月末締め、翌月20日頃に請求書公開、翌々月に口座振替Web明細(楽楽明細)。2023年10月利用分からインボイス対応の請求書
ETC協同組合月末締め、翌月20日頃に請求書公開、翌々月に口座振替(振替日は請求書右上に記載)Web明細(識別IDとパスワードは請求書の左下)。インボイス対応の請求書
KTK ETCカード公式サイトに締め日・振替日の記載がありませんカード(車両)ごとの通行明細と営業所ごとの合計表。インボイス対応の請求書
ETCコーポレートカード窓口会社が利用の翌月に一括請求。支払期限までに指定口座へ振り込み請求に同封の利用明細書。ETC利用照会サービスで過去62日間を照会
法人クレジットカードのETCカードカード会社の締め日・支払日カード会社の明細。ETC利用照会サービスで利用証明書・明細をPDF・CSVで出力

ETCコーポレートカードは、協同組合型のような口座振替ではなく振り込みで払います。支払期限を過ぎるとカードの利用を止められることがあるため、振り込みの担当と期限を台帳に書いておきます。

2. 走行の記録と突き合わせる

明細の走行と、運転日報や貸し出しの記録を突き合わせます。記録にない走行があれば、その月のうちに確認します。時間が経つほど、誰が走ったのかを思い出せなくなるためです。KTK ETCカードは、レンタカーなど登録車両以外の通行に明細で※印が付くため、どの走行が登録車両以外かを見分けやすくなっています。

ETC利用照会サービスに登録すると、利用証明書と明細をPDF・CSVで出力できます。対象はETCクレジットカード(法人向けを含む)、ETCパーソナルカード、ETCコーポレートカードです。協同組合が発行する法人ETCカードを登録できるかは、ETC利用照会サービスの公式サイトに記載がありません。複数のカードをユーザーIDに分けて登録する方法とCSVで車両別に集計する手順はETC利用照会サービスを法人で使うには?で、経理や取引先に出す利用証明書の取り方はETC利用証明書は法人でどう取る?で解説しています。

3. あとから届く還元を確かめる

法人クレジットカードのETCカードを自社でETCマイレージに登録している場合、平日朝夕割引の還元額はカード会社の請求書に載りません。翌月20日にマイレージの還元額明細で確認します。協同組合型のカードは、マイレージを組合が登録・管理しており、自社でポイントを交換する手続きはありません。登録したIDとメールアドレスの管理はETCマイレージの法人登録の手順で解説しています。

年に1回やること

年に1回かかる費用と期限は、まとめて台帳に書いておくと見落としません。

  • 年1回の手数料を確かめる:高速情報協同組合は年間手数料550円、ETC協同組合は年間手数料880円で、いずれもカード1枚ごとです。KTK ETCカードの賦課金(組合の会費にあたる費用)は、2年目以降は年額6,000円の一括払いです。ETCコーポレートカードは、毎年4月1日時点で貸与中のカード1枚につき取扱手数料629円が5月に請求されます
  • 使っていないカードを見直す:年1回の手数料はカード1枚ごとにかかります。退職や車の削減で使わなくなったカードがないか、台帳と照らします
  • ETCコーポレートカードの期限を確かめる:利用期間は支払いの保証期間(最長2年)と同じで、更新のたびに保証の更新手続きが必要です。これとは別に、券面の交換期限があり、続けて使うなら期限の6か月前までに交換を申し込みます
  • ETCマイレージのポイントを交換する:自社で登録している場合、ポイントの有効期限は付いた年度の翌年度末です
  • ETC利用照会サービスに1回はログインする:450日間利用しないと登録が自動で取り消されます

ETCコーポレートカードの更新・交換・再発行の手続きと費用は、ETCコーポレートカードのメリット・デメリットで一覧にしています。

急な場面でやること

紛失や車の入れ替えなど、起きたときに急いでやる手続きは次のとおりです。届け出先と様式を台帳に書いておくと、担当者が不在でも動けます。

場面協同組合型(高速情報協同組合・ETC協同組合)ETCコーポレートカード
カードをなくした組合のETCカード紛失届を出す。ETC協同組合は郵送・メール・FAXで送れる直ちに窓口と警察に届け出る。届け出前に第三者が使った分は契約者の負担。再発行手数料629円
カードが反応しない・壊れたETC協同組合は、ICチップを乾いた布で拭き、だめなら返却届とカードを返して再発行直ちに窓口へ返却して再発行。テープを貼っての使用は不可
カードを増やす組合のETCカード追加申請書を出す追加発行申込書を出す。見込額が増えれば保証の追加も
住所が変わった組合の届出事項変更届を出す窓口に届け出る
車を入れ替えた車を限定しないため、カードはそのまま新しい車で使える登録車両入替届を出す。カードは再発行になり手数料629円

ETCコーポレートカードは、再発行の手続き中に希望すれば、新しいカードが届くまで使える再発行仮カードを借りられます。車の入れ替えやナンバー変更の届け出はETCコーポレートカードの車両変更で詳しく解説しています。

社員が退職・異動したとき

社員に割り当てていたカードは、最終出社日までに回収し、台帳の割り当て先を書き換えます。ETCコーポレートカードを使えるのは、契約者とその従業者です。退職した人にカードを持たせたままにすると、カード利用者以外に使わせたとして割引停止などの措置の対象になるおそれがあります。ETCマイレージを担当者個人のメールアドレスで登録していた場合は、退職前に登録メールアドレスを変更しておきましょう。メールアドレスの変更はインターネットでしかできません。

管理の手間を減らすカードの選び方

管理の手間は、カードの選び方でも減らせます。車の入れ替えが多い会社は、届け出のいらない協同組合型のカードが向いています。明細を車両ごと・営業所ごとに分けたい会社や、インボイス対応の請求書が必要な会社は、明細と請求書の形で選びます。カードの種類ごとにインボイスとして保存する書類と仕訳の例は法人ETCカードの経費処理で、利用証明書の保存を減らせる場合はETCカードのインボイスで解説しています。リース車や社員の自家用車を含めた選び方は社用車のETCカードおすすめで解説しています。

KTK ETCカード|車両ごと・営業所ごとに明細を分けたい

カード(車両)ごとの通行明細と営業所ごとの合計表を案内しており、請求書はインボイスに対応しています。費用は出資金1口10,000円と賦課金月500円(2年目以降は年額6,000円の一括払い)で、賦課金は枚数によらず定額です。原則として保証金の預け入れが必要で、金額は公式サイトに記載がありません。

ETC協同組合|Web明細と届け出の様式をそろえたい

Web明細とインボイス対応の請求書があり、紛失届・追加申請書・変更届・返却届などの様式を公式サイトで配布しています。費用は出資金1社10,000円(脱退時返金)、カード発行手数料880円、年間手数料880円(年1回)で、走行料金に対して8%の事務手数料(走行料金に対してかかる手数料)がかかります。

高速情報協同組合を含めた4枚の費用と特徴の比較は法人ETCカードおすすめ4選で解説しています。

よくある質問

明細をCSVで受け取って集計できますか?

ETCクレジットカード、ETCパーソナルカード、ETCコーポレートカードは、ETC利用照会サービスで利用証明書と明細をPDF・CSVで出力できます。ETCコーポレートカードは、NEXCOの有料サービス(1回770円)で1か月分の走行明細をデータで受け取ることもできます。協同組合型のカードは、明細のデータ出力について公式サイトに記載がありません。CSVの出力件数の上限と、CSVの金額が請求額と合わない理由はETC利用照会サービスを法人で使うには?で解説しています。

紛失に気付くのが遅れたら、使われた分はどうなりますか?

ETCコーポレートカードは、届け出る前に第三者が使った分はすべて契約者の負担です。協同組合型のカードについて、届け出前の利用の扱いは公式サイトに記載がありません。どちらも、気付いた時点ですぐに届け出ることが大切です。

台帳はどのくらいの頻度で見直せばよいですか?

毎月の明細の確認のときに、割り当て先と保管場所が合っているかをあわせて確かめます。年1回の手数料の請求や、社員の入退社・車の入れ替えがあったときにも更新します。

まとめ

  • カード1枚につき1行の台帳を作り、割り当て先・保管場所・期限・届け出先を書きます
  • 毎月は請求書と明細を受け取り、走行の記録と突き合わせます。ETCコーポレートカードは口座振替ではなく振り込みです
  • 年に1回は手数料と使っていないカード、ETCコーポレートカードの利用期間と交換期限、マイレージのポイントを確認します
  • 紛失・破損・増枚・住所変更・車の入れ替えは、カードの種類ごとに届け出先と様式が違います
  • 退職者のカードは回収し、マイレージの登録メールアドレスも変えておきましょう

本記事の内容は2026年10月時点で各発行元、NEXCOおよびETC利用照会サービスの公式サイトに記載されている情報をもとにしています。手続きや手数料は変更される場合がありますので、利用前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

法人ETCカードの費用構造と発行条件を、各発行元の公式サイトにあたって整理しています。年会費の表記だけでは見えない走行料金への手数料、出資金や保証金の扱い、必要書類の細かな違いなど、申し込み前に知っておきたい実務的な情報の提供を重視しています。掲載情報はすべて調査時点を明記し、条件変更を確認しだい記事を更新しています。

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