社用車のETCカードおすすめ|リース車・社員の車・トラック別の選び方と組み合わせ

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社用車のETCカードを選ぶとき、多くの比較記事は年会費や手数料の安さから始まります。ところが実際の社用車は、会社名義の車だけとは限りません。リース車、社員の自家用車を業務で使う車、出張先のレンタカー、トラックやバンが混ざっていることも多く、カードによってはそのうち一部の車でしか使えません。

結論からいうと、社用車のETCカードは、費用より先に「どの車で使うか」で絞り込むのが近道です。協同組合型の法人ETCカードは車を限定せずに使えるため、車の持ち方が混ざっている会社の土台になります。1台で多く走る決まった車にだけETCコーポレートカードを足す、という組み合わせが基本の形です。

この記事では、社用車の持ち方ごとに使えるカードを整理し、車種で変わる割引、台数と走り方に合わせた組み合わせ方、申し込む前に確認したい点を解説します。

目次

社用車の持ち方別:使えるETCカード

法人が使うETCカードは、協同組合型の法人ETCカード、法人クレジットカードのETCカード、ETCコーポレートカードの3種類が中心です。協同組合型のなかでも、関東通信事業協同組合(KTK)のKTK ETCカードは社員名義の車について独自の案内をしているため、分けて示します。

(2026年10月時点の各公式サイト記載の内容)

社用車の持ち方協同組合型(高速情報協同組合・ETC協同組合)KTK ETCカード法人クレジットカードのETCカードETCコーポレートカード
会社名義の車使える使える使える登録した車で使える
リース車使える(車を限定しない)使える(車両の名義は法人・個人どちらでも可)使える(車載器があれば社用車以外でも利用可能とJCBが案内)車検証の使用者欄が自社なら登録できる
社員の自家用車(業務利用)使える(高速情報協同組合は「名義に関係なく」と案内)社員の個人名義の車でも法人カードとして発行・利用可車は限定されないが、使ってよい人はカード会社の規約による使えない
レンタカー・代車使える(ETC協同組合は「レンタカー・カーシェアリング等限定なし」)使える(請求書の明細に※印)使える(出張先のレンタカーで使えるとJCBが案内)使えない

車を限定しないカードが多いなかで、ETCコーポレートカードだけは、カードに車両番号が表示された登録車両でしか使えません。登録できるのは、車検証の使用者欄(記載がなければ所有者欄)の名義が契約者と同じ車です。リース車は所有者欄がリース会社でも、使用者欄が自社なら要件を満たす書き方になっていますが、申し込む前に窓口で確認しておきましょう。表示された車両以外で使うと割引停止などの措置の対象になり、代車への備え方はETCコーポレートカードの使い回しはできる?別の車・代車で使うとどうなるかで解説しています。

法人クレジットカードのETCカードは、車を限定せずに使えても、社員が使ってよいかはカード会社の会員規約やETCカードの特約で決まります。社員の自家用車で使う前に、自社のカードの規約を確認してください。1枚のカードを複数の車や社員で共用するときのルールは法人ETCカードの使い回しはできる?で解説しています。

トラックやバンは、車種で受けられる割引が変わる

同じカードを使っても、車種によって受けられる割引が違います。社用車にトラックやバンがある会社は、カードを選ぶ前に車検証の区分を確認しておくと、割引の見込みを立てやすくなります。

  • 休日割引:対象は軽自動車と普通車です。NEXCO中日本は、1ナンバーの車両は中型車以上となるため対象外、4ナンバーの車両は普通車以下となるため対象と案内しています
  • 深夜割引:車種の制限はなく、0時〜4時に対象道路を走れば約30%割り引かれます
  • ETCコーポレートカードのETC2.0上乗せ:大口・多頻度割引の率が10%上乗せされるのは、車検証で事業用と区別されたETC2.0搭載車だけです。この上乗せは令和9年(2027年)3月末までの拡充措置です

1ナンバーのトラックが中心で土日も走る会社は、休日割引を前提にしないで費用を見積もります。カードの種類と車種ごとに受けられる割引は法人が使える高速道路の割引4種類で一覧にしています。

台数と走り方で選ぶ組み合わせ

使える車が分かったら、台数と1台あたりの高速代で組み合わせを決めます。よくある4つの場面ごとの考え方は次のとおりです。

1. 営業車が数台で、高速代は月に数千円から1万円台

協同組合型のカードを1つの組合でまとめると管理が簡単です。出資金は何枚作っても1社10,000円(脱退時返金)で、増えるのはカード1枚あたりの手数料です。高速情報協同組合はカード手数料550円と年間手数料550円、ETC協同組合はカード発行手数料880円と年間手数料880円で、いずれも1枚あたりです。走行料金には8%の事務手数料(走行料金に対してかかる手数料)がかかります。枚数別の年間費用は法人ETCカードは複数枚作れるで計算しています。

2. 1台で月3万円以上走る車がある

よく走る決まった車にだけETCコーポレートカードを使い、それ以外の車は協同組合型にする組み合わせが合います。ETCコーポレートカードの大口・多頻度割引(コーポレートカードで走った1か月の高速国道の利用額に対する割引)は、月額が大きい車ほど効きます。関東通信事業協同組合は、取次の条件として1台あたりNEXCO高速国道を毎月3万円以上利用することを挙げています。1台あたり月いくらから得になるかはETCコーポレートカードはいくらから得?で計算しています。

3. 社員の自家用車を業務で使う

車を限定しない協同組合型のカードを、車ではなく運転する社員に持たせる形が合います。KTK ETCカードは、社員の個人名義の車でも法人カードとして発行・利用できると明記しています。高速道路以外の支払いに使えないクレジット機能なしのカードなので、私用の買い物に使われる心配もありません。ETCコーポレートカードは社員の自家用車では使えません。

4. リース車の入れ替えや増車が多い

ETCコーポレートカードは、車を入れ替えるたびに登録車両入替届を出し、カードが再発行されて再発行手数料629円がかかります。ナンバーだけが変わる場合も再発行です。入れ替えの多い車は、車を限定しない協同組合型のカードにしておくと届け出の手間がかかりません。手続きの詳細はETCコーポレートカードの車両変更で解説しています。

申し込む前に確認したい3つのこと

1. 申し込みに使う車の書類

協同組合型の申し込みには、車検証とETC車載器セットアップ証明書(車載器の取り付け時に発行される書類)が必要です。高速情報協同組合は、セットアップ証明書は車検証と一緒に保管されていることがほとんどで、ない場合はディーラーや大手カー用品店で再セットアップできると案内しています。社員の個人名義の車の書類で申し込めると明記しているのはKTK ETCカードで、高速情報協同組合とETC協同組合の公式サイトには、社員名義の車の書類で申し込めるかの記載がありません。社員の車が中心の会社は、申し込む前に組合へ確認しましょう。

2. 1台に持たせる枚数

高速情報協同組合とETC協同組合は登録車両1台につき最高4枚まで、KTK ETCカードはETC車載器1台につき最大4枚まで発行できると案内しています。運転する社員ごとにカードを分けると、明細が社員ごとに分かれます。社員用のカードをそろえる方法は社員用ETCカードを複数枚そろえる3つの方法で比べています。ETCコーポレートカードは登録車両1台につき1枚です。導入後の台帳や明細の確認、紛失時の届け出は社用車のETCカード管理で解説しています。

3. 明細と請求書の形

社用車が増えるほど、明細の見やすさが経理の手間を左右します。ETC協同組合はWeb明細とインボイス対応の請求書を案内しています。KTK ETCカードは、カード(車両)ごとの通行明細と営業所ごとの合計表を案内し、請求書はインボイスに対応しています。高速情報協同組合も、Web明細(楽楽明細)と、2023年10月利用分からのインボイス対応の請求書を案内しています。カードの種類ごとに何をインボイスとして保存すればよいかはETCカードのインボイスで解説しています。

社用車の持ち方に合わせて選びたいカード

高速情報協同組合|車を限定せず、1枚あたりの費用を抑えたい

名義に関係なくどの車でも使え、手渡しでも利用できると案内しています。費用は出資金1社10,000円(脱退時返金)、カード手数料550円(発行時のみ)、年間手数料550円(年1回)で、走行料金に対して8%の事務手数料がかかります。

KTK ETCカード|社員名義の車が多く、車両ごとに管理したい

社員の個人名義の車でも法人カードとして発行・利用でき、レンタカーなど登録車両以外の通行は明細に※印が付きます。費用は出資金1口10,000円と賦課金(組合の会費にあたる費用)月500円(2年目以降は年額6,000円の一括払い)で、賦課金は枚数によらず定額です。原則として保証金の預け入れが必要で、金額は公式サイトに記載がありません。発行までは約3週間です。

ETCコーポレートカード|よく走る決まった車に

関東通信事業協同組合が申し込みを取り次いでいます。費用は出資金1口10,000円と賦課金月500円で、原則として保証金の預け入れが必要です。別途、NEXCOの取扱手数料(1枚629円、年1回)などがかかります。申し込みの窓口の選び方はETCコーポレートカードおすすめで解説しています。

ETC協同組合を含めた4枚の費用と発行期間の比較は法人ETCカードおすすめ4選で解説しています。

よくある質問

リース車でETCコーポレートカードは作れますか?

NEXCOの利用案内書は、登録車両を車検証の使用者欄(記載がなければ所有者欄)の名義で判定するとしています。所有者欄がリース会社でも、使用者欄が自社であれば要件を満たす書き方です。扱いは申し込む窓口で確認してください。

トラックと乗用車で同じカードを使えますか?

協同組合型のカードは車を限定しないため、どちらにも使えます。NEXCO西日本は、車載器には車種をはじめ個別の車両情報がセットアップで書き込まれていると案内しています。ただし、1ナンバーのトラックは休日割引の対象外です。

社用車が1台だけでも法人ETCカードは作れますか?

作れます。KTK ETCカードは、カード1枚から利用できると案内しています。高速情報協同組合は「必要枚数をお申し込みいただけます」と案内し、ETC協同組合は申込フォームに必要カード枚数の欄があります。2組合とも、枚数の下限についての記載はありません。

まとめ

  • 社用車のETCカードは、費用より先に「どの車で使うか」で絞り込みます
  • 協同組合型の法人ETCカードは、リース車・社員の自家用車・レンタカーでも使えます。社員名義の車について明記しているのはKTK ETCカードです
  • ETCコーポレートカードは、車検証の使用者欄が自社の登録車両でしか使えません
  • 1ナンバーのトラックは休日割引の対象外です。ETC2.0の上乗せは事業用車両だけで、令和9年3月末までです
  • よく走る決まった車にはETCコーポレートカード、それ以外は協同組合型、という組み合わせが基本です

本記事の内容は2026年10月時点で各発行元、NEXCOの公式サイトに記載されている情報をもとにしています。サービスの内容は変更される場合がありますので、利用前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

法人ETCカードの費用構造と発行条件を、各発行元の公式サイトにあたって整理しています。年会費の表記だけでは見えない走行料金への手数料、出資金や保証金の扱い、必要書類の細かな違いなど、申し込み前に知っておきたい実務的な情報の提供を重視しています。掲載情報はすべて調査時点を明記し、条件変更を確認しだい記事を更新しています。

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