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営業や配送で高速道路を使う会社にとって、高速代は毎月決まって出ていく経費です。少しでも抑えたいと思って調べると、深夜割引、休日割引、平日朝夕割引、大口・多頻度割引と、割引の名前がいくつも出てきます。けれど、どれが自社の車とカードで使えるのかは、意外と整理されていません。
結論からいうと、法人が使える割引は「どのカードを使うか」と「どんな車か」で決まります。深夜割引はどのカードでも全車種が対象ですが、休日割引はトラックなど1ナンバーの車が対象外です。平日朝夕割引と大口・多頻度割引は、カードの種類によって受けられるかが分かれます。
この記事では、NEXCOの主な割引を、カードの種類と車種ごとに受けられるかで整理し、自社で高速代を減らすための手順を解説します。
法人が使える高速道路の主な割引
NEXCOが案内している主な割引は次の4つです(2026年9月時点のNEXCO公式サイト記載の内容)。
| 割引 | 条件 | 割引率 | 対象車種 |
|---|---|---|---|
| 深夜割引 | 0時〜4時に走行 | 約30% | 全車種 |
| 休日割引 | 土日祝日に地方部区間を走行(GW・お盆・年末年始・3連休などを除く) | 約30% | 普通車・軽自動車等のみ |
| 平日朝夕割引 | 平日6時〜9時・17時〜20時に地方部区間を走行。月5回以上 | 約30%(月5〜9回)、約50%(月10回以上)を後日還元 | 全車種 |
| 大口・多頻度割引 | ETCコーポレートカードで走行。1台ごとの月の利用額に応じる | 最大30%(ETC2.0の事業用車両は令和9年3月末まで最大40%) | 全車種 |
平日朝夕割引の還元は、地方部区間の最大100km相当分が対象で、翌月20日に無料走行分として付与されます。大口・多頻度割引のETC2.0の上乗せは令和9年(2027年)3月末までの措置です。また、深夜割引は対象時間帯を22時〜翌5時に広げ、その時間帯に走った分だけを割り引く形への見直しが予定されていますが、開始日は未定です。ETC2.0で対象になる道路と上乗せの条件の違いはETCコーポレートカードの対象道路で整理しています。
カードの種類で受けられる割引が違う
法人が使うETCカードは、法人クレジットカードのETCカード、協同組合型の法人ETCカード、ETCコーポレートカードの3種類が中心です。割引ごとの扱いを並べると次のとおりです。
| 割引 | 法人クレジットカードのETCカード | 協同組合型の法人ETCカード | ETCコーポレートカード |
|---|---|---|---|
| 深夜割引・休日割引 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 平日朝夕割引 | ETCマイレージに登録すれば対象 | 3組合とも公式サイトで案内。還元の受け取り方は組合による | コーポレートカード向けの平日朝夕割引がある |
| ETCマイレージ | 自社で登録できる | 組合が登録・管理 | 対象外 |
| 大口・多頻度割引 | 対象外 | 対象外 | 対象 |
| 走行料金への手数料 | なし(年会費の条件はカードによる) | 事務手数料8%(高速情報協同組合・ETC協同組合) | なし(組合経由は組合の条件による) |
平日朝夕割引の一般の条件は、ETCマイレージサービスに登録したETCクレジットカードかETCパーソナルカードで走ることです。ETCコーポレートカードには「平日朝夕割引(ETCコーポレートカード)」という別の区分があり、利用明細書に30%・50%などの区分が表示されます。この割引の対象となった走行の地方部最大100km相当分は、大口・多頻度割引の対象から外れます。法人のカードでマイレージに登録する手順はETCマイレージの法人登録の手順で、コーポレートカードがマイレージ対象外であることはETCコーポレートカードはETCマイレージ対象外で解説しています。
協同組合型の法人ETCカードでは、高速情報協同組合・ETC協同組合・KTK ETCカードのいずれも、公式サイトで平日朝夕割引を案内しています。KTK ETCカードは、平日朝夕割引の還元を走行月の翌月20日に行うと示しています。高速情報協同組合とETC協同組合は、ETCマイレージを組合が登録・管理しており、平日朝夕割引の還元が請求額から差し引かれるのか、どの時期に反映されるのかは公式サイトに記載がありません。気になる場合は申し込み前に組合へ確認してください。
車種で受けられる割引が違う
休日割引は、普通車と軽自動車等だけが対象です。NEXCOの案内では、1ナンバーの車は中型車以上となるため対象外、4ナンバーの車は普通車以下となるため対象とされています。普通車でけん引する場合も中型車以上になり対象外です。
4ナンバーの商用バンなら休日割引を受けられますが、1ナンバーのトラックは受けられません。トラックが中心の会社では、休日割引に頼るより、大口・多頻度割引や深夜割引を組み合わせるほうが効果が出やすくなります。
自社の高速代を減らす手順
1. 車ごとの月の高速代を把握する
大口・多頻度割引は1台ごとの月の利用額で決まります。まずは車ごとに、月にいくら高速を使っているかを出します。カードの明細が車ごとに分かれていない場合は、ここが最初の作業になります。
2. よく走る車にはETCコーポレートカードを検討する
1台あたり月3万円を超える車があれば、ETCコーポレートカードの大口・多頻度割引の効果が大きくなります。損益の分かれ目はETCコーポレートカードはいくらから得?で月額別に計算しています。割引の対象道路は高速国道の全線などに限られ、首都高速などは別の制度です。
3. 走る時間帯を見直す
長距離の移動を0時〜4時にかけて行える業務なら、深夜割引で約30%割り引かれます。地方部区間を平日の朝夕に月10回以上走るなら、平日朝夕割引で約50%の還元を受けられます。ただし、深夜割引は見直しの予定があるため、運行計画を組む際は最新の情報を確認してください。
4. 走る量の少ない車はカードの費用を抑える
月の高速代が少ない車では、割引よりもカードの手数料のほうが負担になることがあります。協同組合型は走行料金に8%の事務手数料がかかる一方、「クレジット審査なし」と明記している組合もあり、どの車でも使えます。カードの選び方は法人ETCカードおすすめ4選で費用を比べています。
協同組合型とETCコーポレートカードの違いは法人ETCカードとETCコーポレートカードの違いで解説しています。
よくある質問
深夜割引と大口・多頻度割引は重ねて受けられますか?
重ねて受けられます。ETCコーポレートカードの場合、深夜割引や休日割引を受けた走行は、割引後の金額に大口・多頻度割引がかかります。
首都高速や阪神高速でも休日割引はありますか?
NEXCOの休日割引と平日朝夕割引は、首都圏・京阪神圏の大都市部区間が対象外です。首都高速・阪神高速には、それぞれ独自の割引制度があります。
平日朝夕割引の回数は会社全体で数えますか?
一般の平日朝夕割引は、ETCマイレージに登録したカードごとに回数を数えます。複数のカードの回数を合算することはできません。カードを分けたときの回数とポイントの分かれ方はETCマイレージは複数カードで合算できないで計算しています。
まとめ
- 法人が使える主な割引は、深夜割引・休日割引・平日朝夕割引・大口・多頻度割引の4つです
- 深夜割引はどのカードでも全車種が対象です。見直しが予定されていますが、開始日は未定です
- 休日割引は1ナンバーの車は対象外で、4ナンバーの車は対象です
- 大口・多頻度割引はETCコーポレートカードだけ。平日朝夕割引はカードの種類で扱いが違います
- 車ごとの高速代を把握し、よく走る車にはETCコーポレートカード、それ以外は費用の安いカードと使い分けましょう
本記事の内容は2026年9月時点でNEXCOおよび各発行元の公式サイトに記載されている情報をもとにしています。割引の内容は変更される場合がありますので、利用前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
