法人ETCカードは何枚まで?上限は「車1台に4枚」、車より多く必要なときの3つの対処

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法人のETCカードが何枚まで作れるかを調べると、「20枚まで」「1台につき4枚まで」「枚数の制限なし」と、カードによって答えがばらばらです。社用車は2台しかないのに、高速道路を使う社員は10人いる。そんな会社では、どの数字が自社に当てはまるのかが分からず、申し込みの手前で止まってしまいます。

答えがばらばらなのは、上限を数える単位がカードの種類ごとに違うからです。協同組合型の法人ETCカードは「登録した車1台につき4枚」、法人クレジットカードのETCカードは「法人カード1枚ごと」または「会社ごと」、ETCコーポレートカードは「登録車両1台に1枚」で数えます。協同組合型なら、作れる枚数は登録する車の台数×4枚です。

この記事では、上限の単位の違い、自社の車の台数と人数から上限を数える方法、車の台数より多くのカードが要るときの対処を、各発行元の公式サイトの記載をもとに解説します。

目次

枚数の上限は「車」「法人カード」「会社」のどれで数えるかで変わる

法人が使うETCカードの上限を、数える単位ごとに並べると次のとおりです。

(2026年10月時点の各公式サイト記載の内容)

カードの種類上限を数える単位公式サイトの記載
協同組合型(高速情報協同組合・ETC協同組合)登録車両1台「登録車両1台につき、最高4枚まで」
協同組合型(KTK ETCカード)ETC車載器1台「ETC車載器1台につき、最大4枚まで発行可」
ETCコーポレートカード登録車両1台「登録車両1台ごとにETCコーポレートカード1枚をお貸しします」
法人クレジットカードのETCカード法人カード1枚、または会社カードごとに異なる(例:マネーフォワード ビジネスカードは法人20枚まで、JCB Biz ONEは法人カード1枚につき1枚)

協同組合型の3枚は、会社全体で何枚までという上限を公式サイトに書いていません。上限になるのは車の台数だけです。反対に、法人クレジットカードのETCカードは車の台数と関係なく、カード会社が決めた枚数までしか作れません。どの法人カードに何枚付くかは社員用ETCカードを複数枚そろえる3つの方法で比べています。

ETCコーポレートカードは、カードに車両番号が表示され、その車でしか使えません。車1台に1枚で、それ以上には増やせないため、社員ごとに持たせる使い方には向きません。登録車両の決まりは法人ETCカードとETCコーポレートカードの違いで解説しています。ここからは、枚数を調整しやすい協同組合型を中心に見ていきます。

協同組合型は「登録する車の台数×4枚」が上限

協同組合型の上限は「何台の車を登録するか」で決まります。登録車両とは何か、登録していない車ではどうなるかを押さえておくと、自社の上限を数えられます。

登録車両は、申し込みで車検証とセットアップ証明書を出した車

ETC協同組合は、申し込みの書類に「カードを申請する車両の車検証(写し)」と「申請車両のETC車載器セットアップ証明書(写し)」を挙げ、登録車両には車載器を載せていることを条件にしています。セットアップ証明書は、車載器にその車の情報を書き込んだときに発行される書類です。高速情報協同組合も、車検証とセットアップ証明書を申し込みの書類に挙げています。

つまり、カードを5枚以上作りたい場合は、2台目以降の車の書類も用意することになります。ただし、何台分の書類を出せばよいかは、どちらの組合の公式サイトにも記載がありません。必要な枚数が4枚を超えるときは、申し込みの前に組合へ電話で確かめておくと手戻りを防げます。書類の取り寄せ方は法人ETCカードの必要書類4種類にまとめています。

上限は「作れる枚数」の上限で、使える車の制限ではない

登録車両は枚数を数えるための車で、カードを使える車をそこに限るものではありません。高速情報協同組合は「どのお車でも利用可能」、ETC協同組合は「レンタカー・カーシェアリング等限定なし」と案内しています。KTK ETCカードも登録車両以外の車で使え、その場合は請求書の通行明細に1通行ごとに※印が付きます。

そのため、社用車2台を登録して8枚作り、そのうちの何枚かを出張先のレンタカーで使う、という使い方もできます。上限を考えるときは「どの車で使うか」ではなく「何台を登録できるか」を数えます。

必要な枚数から、登録する車の台数を逆算する

1台につき4枚までなので、必要な枚数を4で割って切り上げた数が、登録する車の最低台数です。

必要な枚数登録する車の最低台数用意する車検証・セットアップ証明書
1〜4枚1台1台分
5〜8枚2台2台分
9〜12枚3台3台分
13〜16枚4台4台分
17〜20枚5台5台分

登録する車を増やしても、組合への出資金は1社1万円のままです。増えるのはカード1枚ごとの発行手数料と年1回の手数料で、高速情報協同組合は550円、ETC協同組合は880円(いずれも税込・1枚あたり)です。枚数別の年間費用は法人ETCカードは複数枚作れるで試算しています。

自社の上限は、車の台数と人数のどちらが先に当たるかで決まる

協同組合型で上限が問題になるのは、カードを持たせたい人数が「登録できる車の台数×4」を超えるときだけです。よくある会社の状況に当てはめると、次のようになります。

会社の状況協同組合型の上限上限に当たるか
社用車5台、運転する社員3人20枚当たらない。3枚で足りる
社用車2台、高速道路を使う営業10人8枚当たる。2枚足りない
社用車1台、個人事業主と従業員2人4枚当たらない
社用車なし。社員の自家用車とレンタカーで移動登録できる車による申し込みに車検証とセットアップ証明書が要るため、登録する車を用意する必要がある

多くの会社では、社用車の台数×4枚が運転する人数を上回るため、上限は気にしなくて構いません。上限に当たりやすいのは、少ない社用車を多くの社員が交代で使う会社と、社用車を持たない会社です。

個人事業主も、協同組合型の3枚に申し込めます。個人事業主だけ枚数を減らすという記載はなく、車1台につき4枚の決まりは法人と同じです。法人クレジットカードでは、マネーフォワード ビジネスカードが個人事業主は1枚までとしているように、個人事業主のほうが少ないカードもあります。

車の台数より多くのカードが要るときの3つの対処

上限に当たる場合は、登録できる車を増やすか、車に縛られないカードを足すか、必要な枚数そのものを見直します。

1. 社員の自家用車を登録車両にする

KTK ETCカードは「お申込みいただく車両の名義は法人・個人どちらでも可」とし、「従業員様の個人名義の車両であっても法人カードとして発行・利用可」と明記しています。車載器を載せた社員の自家用車を登録すれば、その車の分だけ上限を増やせます。社用車を持たない会社が協同組合型を使うときも、この方法が候補になります。

高速情報協同組合とETC協同組合は、登録車両の名義の条件を公式サイトに記載していません。社員の自家用車を登録したい場合は、申し込みの前に組合へ確認してください。どの方法でも、自家用車を業務に使う際の社内ルールは別に決めておく必要があります。

2. 法人クレジットカードのETCカードと組み合わせる

法人クレジットカードのETCカードは、車の台数ではなく法人カードごとに枚数が決まります。社用車の分は協同組合型で作り、足りない人数分を法人カードのETCカードで補う、という分け方ができます。ただし、法人クレジットカードには審査があり、JCBは「所定の審査により、ご希望の枚数を発行できない場合があります」としています。高速代が法人カードの請求にまとまる点も含めて、社員用ETCカードを複数枚そろえる3つの方法で比べてから選んでください。

3. 同じ時間に高速道路を走る人数で数え直す

カードを持たせたい人数と、同じ時間帯に高速道路を走る人数は一致しないことがあります。社用車2台を10人で交代して使う会社なら、同時に走るのは多くても2台分です。カードを社員ではなく車に割り当てれば、8枚の上限の範囲に収まります。1枚を複数の社員で使うときの受け渡しの決め方は法人ETCカードの使い回しはできる?で解説しています。

登録する車の台数に合わせて選ぶ3枚

協同組合型の3枚は、どれも車1台につき4枚までですが、登録できる車の条件と枚数を増やす手続きの案内に違いがあります。

KTK ETCカード|社員の自家用車も登録して枚数を確保したい

申し込む車両の名義は法人・個人どちらでも可で、従業員の個人名義の車両でも発行できます。社用車が少なく、社員の自家用車を業務に使う会社に向きます。出資金1口1万円と賦課金(組合の会費にあたる費用)が1法人月500円かかり、保証金は原則として預け入れが必要です。保証金の金額は公式サイトに記載がありません。

ETC協同組合|社用車を登録し、あとから枚数を増やしたい

「登録車両1台につき、最高4枚までカード発行が可能」と明記し、枚数を増やすときはETC追加申請書(PDF)を印刷して記入し、郵送かメールで送る流れをQ&Aで案内しています。出資金は複数枚発行しても1社1万円で、カードの発行手数料と年間手数料は1枚880円(税込)です。

高速情報協同組合|社用車の台数分を少ない手数料でそろえたい

「必要枚数をお申し込みいただけます」と案内し、登録車両1台につき最高4枚まで発行できます。カードの発行手数料と年1回の取扱手数料は1枚550円(税込)で、ETC協同組合の880円より低い金額です。組合員向けにETCカード追加申請書の書式を配布しています。

3枚の費用や発行までの期間の違いは法人ETCカードおすすめ4選で比較しています。

よくある質問

会社全体で何枚までという上限はありますか?

協同組合型の3枚は、会社全体の上限を公式サイトに記載していません。上限は車1台につき4枚の決まりだけです。法人クレジットカードでは、マネーフォワード ビジネスカードのように法人20枚までと会社単位で決めているカードもあります。

1台の車に5枚以上は作れませんか?

協同組合型の3枚は、いずれも1台につき4枚までと明記しています。5枚目以降が必要なら、2台目の車を登録します。ETCコーポレートカードは1台に1枚です。

あとから車を増やせば、カードも追加できますか?

ETC協同組合と高速情報協同組合は、ETCカード追加申請書の書式を用意しています。高速情報協同組合の追加申請書は、追加の理由(車両増車・従業員増員など)と希望枚数を書き、車検証とセットアップ証明書の写しを添える形で、「追加カードのお届けには、1週間程お時間がかかります。」とあります。ETC協同組合で追加の際に新しい車の書類が必要かは公式サイトに記載がないため、書式を取り寄せる際に組合へ確認してください。ETCコーポレートカードは、追加発行申込書に車検証の写しを添えて申し込みます。増枚の届け出を含め、カードを増やしたあとの管理は社用車のETCカード管理で解説しています。

まとめ

  • 法人のETCカードの上限は、カードの種類によって「車」「法人カード」「会社」と数える単位が違います
  • 協同組合型の3枚は車1台につき4枚までで、会社全体の上限の記載はありません。作れる枚数は登録する車の台数×4枚です
  • 登録車両は申し込みで車検証とセットアップ証明書を出した車で、カードは登録していない車でも使えます
  • 上限に当たるのは、少ない社用車を多くの社員で使う会社と、社用車を持たない会社です
  • 車の台数より多く必要なときは、社員の自家用車を登録する(KTK ETCカードは個人名義の車両も可)、法人クレジットカードのETCカードを足す、同時に走る人数で数え直す、の3つで対処します
  • ETCコーポレートカードは登録車両1台に1枚で、社員ごとに持たせる使い方には向きません

本記事の内容は2026年10月時点で各協同組合、NEXCO3社および各カード会社の公式サイトに記載されている情報をもとにしています。発行枚数や手数料は変更される場合がありますので、申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

法人ETCカードの費用構造と発行条件を、各発行元の公式サイトにあたって整理しています。年会費の表記だけでは見えない走行料金への手数料、出資金や保証金の扱い、必要書類の細かな違いなど、申し込み前に知っておきたい実務的な情報の提供を重視しています。掲載情報はすべて調査時点を明記し、条件変更を確認しだい記事を更新しています。

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